ベオウルフとチェ・ゲバラ
「人間は常に本能的に危機的状況=攻撃対象を必要としている」というコンラート・ローレンツの主張を思索する中、かつてチャトウィンは英文学最古の叙事詩"ベオウルフ"と"チェ・ゲバラ"を比較したことを思い出します。
そこに、多くの共通点を見つけたそうです。

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I once made the experiment of slotting the career of a modern hero,
Che Guevara, on to the structure of the Beowulf epic.
僕はかつて現代の英雄チェ・ゲバラの経歴と、ベオウルフの英雄詩の内容と
を比較してみたことがあります。
(『The Songlines』216ページ)
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(語句)
slot on to : 辞書にはしっくりくる意味はありませんでしたが、「合わせる」、「適合させる」というニアンスで訳しました
・同じような流れのなかで、同じような功績をあげている
・モンスターを倒している
("グルンデル"⇔"フルヘンシオ・バティスタ(元キューバ大統領)"、)
・モンスターの母も打ち倒している
("グルンデルの母"⇔"the Bay of Pigs(米国軍)")
・功績に対して多大なる報酬を得ている
("妻、功名、宝"⇔"キューバ人の妻、キューバ国立大学の指揮権利")
・故郷とは遠く離れた国で殺され生涯を終える
("デンマークでドラゴンに"⇔"ボリビアで政府軍兵士に")
チェ・ゲバラのことが知りたくて観た映画です。お勧めですよ。
ドキュメンタリーではないのに、ドキュメンタリーのような錯覚に陥るのは、カメラの使い方に秘密があるのかな。エンディングのセピア色の映像が印象的です。
ふとしたきっかけで、ある人のことが心に残り、その人のことを深く知りたくなることがあります。

