疲れ切った威厳

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'Billy Boy Mob's country,' said Mavis, rousing herself with
exhausted dignity, as though defining her right to eixist.
『Songlines』(88ページ)
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この意味がわかりませんでした。
'exhasusted diginty'
直訳すると「疲れ切った威厳」かな。もしくは「使い古された面目」。
わからなかった理由は、僕の"威厳"という言葉に対する先入観でした。
威厳とは、力に満ち人を圧倒するもの。それが疲れ切っているなんて変だ、
という先入観です。
でも、ヘルナンデス先生の説明を聞いて納得。
こんな感じの訳になるかな?
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「ビリー・ボーイ・モブの故郷なのよ」とマーヴィスは言った。
まるで彼女の存在意義を示すために、威厳ある態度で自分自身を奮い立た
せようとしながら。しかし、そうし続けることの疲れを隠すことができずにいた。
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ブルースに見抜いていたんでしょうね。マービスが、自分が重要な人物で
あるかのように振舞っても、それは、本当の自分以上に自分を見せようとし
ているだけで。そして、そうし続けていることに彼女自身がが疲れてしまっ
ていることを。
"exhasusted"(疲れ切った)と "diginty"(威厳)。一見、相反する言葉に思
えますが、それらを繋げることで、実は物事の本当の姿が見えてくる。また、
表現されている内容の幅が広がり、読む人の想像力を掻き立ててくれるのだ
とも思いました。
では、これに類する表現が作れないかと考えてみましたが、なかなかできず
にいます。それは、僕が物事の姿を見抜けていないからかもしれませんね。
最近やっと見つけた表現に、こんなのがありました。
- 悲しき熱帯 - (レヴィ=ストロースの著作)
熱帯が悲しいのとはいったいどういうことなんでしょう。
その背景にある物語を知りたくなりますね。
- (戦争中の日本は嘘のような理想郷で)、
ただ虚しい美しさが咲きあふれていた。- (『堕落論』 坂口安吾の著作)
"虚しい美しさ"
これはいったいどんな言葉で置き換えることができるのでしょう。
言葉の持つ深さに、どんどんとはまって行きます。
ふとしたきっかけで、ある人のことが心に残り、その人のことを深く知りたくなることがあります。
