不思議な偶然/マラリンガの核実験
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鉄道建設のために切り取られた小さな丘。
アルカディは、かつてその土地に住んでいたアランダの一族とその地を訪れ
ます。
すると彼らは、嘆き悲しみ、その目は恐怖であふれます。
「黒人は死ぬ。白人も死ぬ。みんな死ぬ。
オーストラリアの終りだ、世界の終りだ。全てが終りだ」
アルカディは、その丘に伝わる歌、創世神話について訪ねます。
「幼虫の威力だ」(長老)
その丘に伝わる歌は、創世の時代、ハエの育成の循環を制御するための儀式
を正しく行うことができなかったの先人の物語を伝えていました。際限なく
増殖したハエの幼虫は、やがてこの地を覆い尽くし、植物の生息を不可能に
してしまいました。
先人は幼虫を集め、尖った岩の下に詰め込みました。以来、幼虫は地下で生
息し続けているというのです。
「もし、この丘を切り取ったら、巨大な爆発が起こるだろう。
ハエの大群による巨大な雲が立ち上がり、地球全体を覆い、
その毒により全ての人間と動物を殺すことになるだろう。」
この話しを聞いて、ブルースは1950年代にマラリンガで数回にわたって英国
が核実験を行ったことを思い出します。
実験の前、軍隊はアボリジニのために「立ち入り禁止」という英語の看板を
貼りだします。全ての人がそれを見ることはできなかったし、そもそも英語
を理解することができませんでした。核実験は遂行されました。
「何人死んだんだ?」(ブルース)
「誰も知らない。あの核実感が全てをだめにした。」(アルカディ)
アボリジニが多数被爆し、また英政府は彼らの兵士を放射線防護服の性能を
調べる目的で、被ばくした実験施設を歩かせていた等の事実もあったそうで
す。
ここまで書いて、不思議な偶然に気づき驚いています。
50年前の今日(9月27日)、マラリンガに12.9トンのプルトニウム爆弾が爆破
最初の核実験が実施されていたのでした。
ふとしたきっかけで、ある人のことが心に残り、その人のことを深く知りたくなることがあります。
