Daily Archives: 2004年3月18日

News # 74:Scandic Hotel

    スウェーデン
  エコツアーのお知らせ

  東京プロフェッショナルズ
  ~Tokyo Pros. Newsletter ~

    By Hiro Aoki

News # 74:Scandic Hotel

●世界で一番、地球に優しいホテル

Scandic Hotelというホテルをご存知ですか?

創立は1963年。スウェーデンの中部、ナルケという町の道路沿いでモーテル
として始まりました。現在では、北欧を中心に140以上の宿泊施設を持つ大手
のホテルチェーンです。

1991年、同社は湾岸戦争により大きな打撃を被ります。売上が50%も落ちて
しまったそうです。1992年に新しい経営陣を迎え、Scandic Hotelの新しいビ
ジョンを掲げます。

そのビジョンとは

 「世界で一番、地球(環境)に優しいホテルになろう!」

というものでした。

●地上のもの、地下のもの

「地球に優しい」とは、どういうことなのでしょう。

3月7日、「地球交響曲第一番」の上映会でもお話しをいただいた、スウェー
デン出身の環境コンサルタント、Peo Ekbergさんは、難しいと感じてしまい
がちの環境問題について、時にはスウェーデンの中学生の教科書などを使っ
て、わかりやすく説明をしてくれます。

まず、モノには二つの種類があるというのです。

一つは、「地上のもの」。もう一つは「地下のもの」。

1)「地上のもの」=土や木、草などの植物などから作られたもの
          (木工製品、綿製品など)

2)「地下のもの」=地下から掘り起こした石油、石炭などから作られたもの。
          (プラスティック、化学繊維など)

「地上のもの」は、地上に捨ててもやがては土に戻ります。ところが、「地
下のもの」は、土には還りません。(正確には何十万年という歳月をかけて、
地下に戻るそうですが。)そこで、「地下のもの」を燃やしてしまうことに
なるのですが、このことが二酸化炭素を発生させ、温室効果ガスとなり、地
球温暖化の原因となっています。

つまり、プラスティック製品など「地下のもの」をできるだけ使わないよう
にする。その代わり、もっと木工製品など「地上のもの」を使うようにする
ライフスタイルが、「地球に優しい」ライフスタイルとなります。

また、現在のイラクでの紛争も、もともとは、同国の原油が原因だとも言わ
れています。現在までに死亡した米兵の数は500人以上だそうです。ぼくたち
が石油を原料として作られたプラスティック製品などの使用を減らすことが
できれば、人の命さえ救うことさえ出来るのだと思います。

●集まった数千件のアイディア

「世界で一番、地球に優しいホテルになる」というビジョンに基づき、全社
員から様々なアイディアが募集されます。その数は数千件を超え、その一つ
ずつにプロジェクトチームが結成され、徹底的な改革を行ったそうです。

例えば、

・部屋の備品の97%を、リサイクル可能なものに置き換える。
 (プラスティック製品等から、木製、綿、ウール等の製品へ変更。)
 例えば、ワードローブのハンガーは、プラスティック製から木製に変更さ
 れたそうです。この変更により、昔ながらの木工技術を持つ老舗のメーカー
 が息を吹き返したそうです。

・節水、節エネルギー
 宿泊客から依頼の無い限り、シーツ、枕カバー等は毎日クリーニングしな
 いことを決めたそうです。もちろん、宿泊客もそのサービスポリシーに同意
 した上で宿泊しています。(そう言えば、自宅のシーツ、枕カバーは毎日は
 洗濯しないですものね。)

・ホテルの従業員用の環境教育
 現在までに9000人以上の社員が、環境教育を受けたそうです。

・石鹸を環境に優しい素材のものに変える

・レストランのメニューをオーガニックな食材に変える、等など。

 Scandic Hotel / The Ecological room

●そして、ホテルのスタッフに起った変化

これらの取り組みは、当時の北欧の人々の環境問題に対する意識の変化、持
続可能な社会を目指そうという機運の高まりに共鳴して、大きな賛同を得る
こととなります。そして、Scandic Hotelの人気は高まり、1995年を基点に経
営回復していく事になります。

また、同社の影響で、石鹸メーカーによる環境に優しい石鹸作りが加速され
たり、建材メーカ各社が、環境を考慮した建材により注目するようになった
り、社員の為の環境教育のスクールビジネスが盛んになるなど、新しいビジ
ネスを創出していくきっかけとなったそうです。

さらに、このプロジェクトが進むうちに、ホテルのスタッフがどんどん元気
になっていったそうです。それは、従業員向けの食事もすべてオーガニック
な食材に変えたからだそうです。従業員の身体が健康になってしまったので
す。

●全てが有機的に繋がっている

最初は、ある一つのホテルの経営を回復させるために始まったことでした。
それが、そのホテルの宿泊客が増えたという話しに留まることなく、そこか
ら派生して同地域に新しいビジネスを創出し、最後には従業員の身体まで健
康にしてしまったわけです。

「地球に優しい」ホテルを作ろうと言うビジョンが、有機的に繋がり、全て
のものが善き方向に進んでいったというこの話しが、ぼくは大好きなんです。

ペオさんによるスウェーデン環境見学ツアーでは、こんな素敵な話しがたく
さん聞けると思います。ご興味おある方は、ぜひ、ご参加ください。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□■お知らせコーナー■□
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆★☆ 2004年春の環境見学ツアー in スウェーデン ☆★☆
    ~ 環境コンサルタント ぺオ・エクベリさんが同行 ~

1)5月14日(金)から
2)5月22日(土)から
———————————————————————
■見学ツアー1) 5月14日(金) – (6泊8日)
———————————————————————
「脱化石燃料の街・ヴェクショー市と持続可能な島づくり・ゴットランド」
視察一例:持続可能な街づくりセミナー、ローカル・アジェンダ(行政・
NGO・市民・学校・企業の協力)、バイオマス、文化(世界遺産)と環境、
政治の役割と責任、持続可能な開発のための教育など
———————————————————————
・現地料金 288,000円
・宿泊 主に環境ラベル認定のホテル
・言語 日本語
・ガイド 環境コンサルタントPeo Ekberg (ぺオ・エクベリ)
 http://www4.famille.ne.jp/~oneworld/environmentalconsultant.html
・スケジュールや旅行条件は下記URLをご覧下さい
 http://www4.famille.ne.jp/~oneworld/ecotour-city-development.html

———————————————————————
■見学ツアー2) 5月22日(土) – (7泊9日)
———————————————————————
「環境見学ツアーinスウェーデン 「持続可能な社会とは?」
視察一例:ヴィジョンづくり、環境教育、環境と経済(エコビジネス)、
エコハウジング、グリーンエネルギー、生ごみ処理など
———————————————————————
現地料金:268,000円
・宿泊 主に環境ラベル認定のホテル
・言語 日本語
・ガイド 環境コンサルタントPeo Ekberg (ぺオ・エクベリ)
 http://www4.famille.ne.jp/~oneworld/environmentalconsultant.html
・スケジュールや旅行条件は下記URLをご覧下さい
 http://www4.famille.ne.jp/~oneworld/ecotour.html

———————————————————————
お問い合わせ(日本)
———————————————————————
OneWorld 国際環境ビジネスネットワーク
EMAIL oneworld@aqua.famille.ne.jp
FAX 045-595-3586
HP www.oneworld-network.com

※お申込み際には、TokyoPros.のNewsLetterでご覧になった旨お伝え下さい。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

引き続き、下記のイベントも申込み受け付けています。

■『地球交響曲』上映会 featuruing KNOB
・3月27日『第二番』
  http://www.tokyopros.com/gaia2/
・3月28日『第三番』
  http://www.tokyopros.com/gaia3/
・5月連休『第一番』~『第四番』
  http://www.tokyopros.com/gw/

■『Aloha Share 2004』
・4月4日 神谷町 光明寺
  http://www.tokyopros.com/dl/

では、またお会いできるのを楽しみしています。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━